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会社名・サービス名の決め方
会社を作るとき、または新しい商品やサービスを開発するとき、悩むことの一つが「会社名」や「サービス名(商品名)」です。
ずっと付き合っていくものですし、自分たちで創造した会社や商品はわが子のようなものなので意味のない名前にはしたくないですよね。
そこで、経営がうまくいく要因になりえる(社名やサービス名が成功に貢献できる可能性が高まる)、2つのお勧めの決め方を事例を交えてお伝えします。
1つ目:コンセプトやVISIONが、人々や働く人に伝わりやすい商品名や会社名、ロゴにする
まず初めの決め方は、コンセプトやVISIONが伝わる社名やロゴにすること。
社員や顧客に、そもそも何がやりたいのか?目的を伝えることで、提供する側も自主的に動けますし、利用者も納得感が増します。例を出した方が分かりやすいと思うので、私が「上手い!」と思った社名やロゴを紹介します。
まずは、Amazon。
世界一のシェアを獲得するという意味で、世界一の面積を誇るアマゾンという社名に、ロゴではaからzの笑顔ラインで、A to Z(アルファベットのAからZまで、つまり全て揃う)を表現しています。
アマゾンがネットの本屋さんだった時代から使っているので、初めから本の次は日用品や家電なども扱うということを目指していたのでしょう。今や、個人輸入をしなくても海外から送料数百円で届くくらいなんでも買えるようになっていますよね。
将来どのような存在になるのか?創業者がいなくても仲間に伝わる、上手いロゴだと思います。社名とロゴが、会社の目指す方向性を明確にし自主的に動ける要因を作り出す。やっぱり社名大事です。
次に、価格.com。
一番安いお店で買えるサイトとしてインターネット過渡期に一気に人気が出たサイトですが、「一番安く買える」というのが分かりやすい会社名、サービス名ですよね。ただし、15年くらい前から変わらず、「買ってよかったをすべてのひとに。」というコンセプトをサービス名の後につけていて、単なる価格比較サイトからスペック比較の内容が増え、さらには「口コミサイト」に変容、進化してきました。「買ってよかった」を、価格だけではなく、商品選びにまで実現していくサービスの改善を見ていて、コンセプトが社員に伝わるって大事だなあ、と新人経営者ながらに思ったものです。
今や、電化製品だけではなく保険の比較や飲食店の口コミなど、ありとあらゆる「購入・買ってよかった」をサポートする支援をしていますよね。ビジネスモデルの作り方にも独自性があり、そこも上手な会社だと思います。
2つ目:最強のブランド化とマーケティング!サービス名や商品名の認知を上げ差別化をはかり、独自の言葉として定着させる。(検索キーワードを独占できる固有名詞化)
2つ目のお勧めの社名の作り方は、検索キーワードを独占できる、社名やサービス名とブランド化のコラボ。これは例を見ないと分かりにくいと思うので例で紹介します。会社名だけでは完結しませんが、最強のマーケティング手法だと思っています。
まずは「星野リゾート」
社名は創業者の名前からという「普通」なのですが、ネット社会に適応したブランド化と組み合わせられるとその威力を発揮します。
世界中の人々のニーズを把握するために、数十兆回に爆増している検索キーワード(なんていうキーワードでググっているか)を調査、分析するのが私たちの得意技なのですが、旅行関連の検索キーワードを調べていた時、
「北海道 旅行」
「ハワイ 旅行」
「旅行 おすすめ」
などという旅先を悩んで探しているキーワードに並んで
「星野リゾート」というキーワードが数年前から定着しています。
つまり、「今回どの手段でどこに行こうかな、どこに泊まろうかな?」という競合多数のニーズではなく、「今回は星野リゾートのどこに行こうかな」という相当数の客層を獲得しているという事です。
社名やサービス名で検索されると、そもそもの目的に自分たちが入っているわけですから、価格の比較も自社内で行われ、すべての売り上げが自社に来ることになります。利益率も他社より有利に出来ます。
「検索キーワードを固有名詞化されうる名称にする」ということと、ブランド化を両立することで、最強のマーケティングが完成します。他にもある名称ではなく、独自の言葉になる会社名やサービス名にするということですね。
もう一社紹介するのは、リノベる株式会社。
この会社も、膨大なキーワードの検索数を調べているときに見つけたのですが、
「リノベーション」「DIY」などというキーワードが急増していた時に同じ層の方が「リノベる」と検索していたのです。何かと思って調べてみると、不動産のリノベーション会社だったのですが、
「新しく建てるのもいいが、今あるものを活かして循環型社会に貢献したい」というニーズというかウォンツについて、時代を先取りしているなーと感じました。
やっていることは同じように見えても、出しているメッセージ「今あるものを活かす」「妥協や節約のリノベーションではなく、理想のリノベーションを」とサービス内容との一致によって、
「リノベーションどこにお願いしようかな」という競合多数のニーズではなく、
「リノベるを調べてみよう」というところから始まるようにまでもっていっているのが良いです。
そんな感じで、PR(Public Relations)戦略を目指した、VISIONや目的、コンセプトが伝わりやすい社名やサービス名にするか、固有名詞で認知が広がると経営がうまくいく、究極のブランド化を目指した唯一無二の社名やサービス名にするか、大切なことなのでじっくり悩んで、決めてみてください。